
犬にとって危険な食べ物
犬にとって有害となるものは私たちの生活の中に数多く存在します。
人間にとって何の変哲もない物でも、犬が誤って摂取してしまうことで中毒症状を起こし、生命を脅かす危険な毒物となってしまいます。
飼い主の目の届かない所で犬が触れたり口に入れてしまったり、他人が「ごほうび」や「おやつ」として与えてしまったりすることもありますので十分な注意が必要です。
①チョコレート
②ネギ



③鳥や魚の骨

④乳製品


⑤生卵
⑥イカ、タコ、蟹、エビ、
魚介類



⑦レーズン、ブドウ、アボカド、
ナッツ、特にマカダミアナッツ
⑧コーヒー、紅茶、
アルコール






⑨たけのこ、ほうれん草


⑩生肉

⑪種、モモ、梅、
プラム


⑫ニラ、ニンニク


⑬医薬品、園芸用品、植物、塩分、香辛料、調味料、糖分の多い物




近年わんちゃんのご飯を手作りをする飼い主さんも増えてきました。わんちゃんにとって危険とされる食べ物でも、中には、「うちのコはちょっとくらい食べても平気だよ」という飼い主さんがいます。
確かに症状が出ない犬もいますが、一方では死に至ってしまうケースもあります。症状が出ていない犬でも、実際は体の中でそれなりの反応が出ていますので、気をつけるにこしたことはありません。
犬にとって危険な植物

犬にとって危険な薬品
人間の薬や人間には良いといわれる健康食品やサプリメントも、犬にとって危険なものが多い。
薬品を誤って口にしてしまったり、おやつと思って食べてしまわないよう、しっかり管理することが必要です。
・人間用の薬
人間の薬やビタミン剤は、犬にとって危険なものが多いです。解熱鎮痛薬の「アセトアミノフェン」はバファリン・ ルルなどに入っているメジャーな鎮痛剤で肝臓への障害、服用量によっては赤血球へのダメージを与えます。
エスタックイブ、コルゲンコーワなど多くの市販薬に使用されている「イブプロフェン」は少量でもとても危険です。
抗糖尿病薬や抗うつ薬、ビタミンD誘導体、非ステロイド系抗炎症剤も有害です。
• エッセンシャル・アロマオイル
たくさんあるエッセンシャルオイルの中でも特に危険なのは「ティーツリー」です。
その他には、シトロネラ、ペニーロイヤル、アニス、ビーチ、ビター・アーモンド、ボルドー、カンファー、カッシア、クローブ、ヒソップ、ジュニパー、マグワート、マスタード、オレガノ、レッドタイム、ホワイトタイム、ルー、サンタリナ、タンジー、ウィンターグリーン、ワームウッド、ヤロー等があります。
これらのオイル配合の犬用品も販売されていることがあるので注意が必要です。
• ニコチン
犬の大きさにもよりますが、タバコ1本でも食べてしまうと中毒を起こす危険があります。
• 酸やアルカリ性の物質
排水口やトイレ用洗剤、食器洗浄器用洗剤などです。多くは数分以内に口やのどの痛みが起こり、せき、よだれ、息切れ、呼吸困難をきたします。
• 炭化水素
ガソリン、灯油、塗料シンナーなどの石油製品や洗浄剤、接着剤などに含まれています。摂取するとのどの痛み、呼吸困難、激しい咳、チアノーゼなどの症状が出ます。
• 不凍液
自動車のエンジン冷却水や温水暖房ヒーターの水が凍結しないように作られた液体です。誤飲すると主に腎臓に障害が発生します。
• 殺虫剤
犬のノミ取り用の首輪にも含まれることがありますので、雨の日の散歩で濡れた首輪から薬品が滲みだして皮膚から吸収されてしまうことがあるので注意が必要です。また、犬に寄生しているダニを殺すための殺虫剤は、口から摂取したり、皮膚を通して吸収してしまうと、時に中毒を起こすことがあります殺虫剤はスプレー式だけでなく、ドッグフードの粒と同じ大きさのものもあるので、犬がうっかり食べないよう要注意です。
• 殺鼠剤
殺鼠剤に含まれるワルファリンやメタアルデヒドなどが中毒を引き起こします。
• 除草剤
除草剤を散布した植物を舐めたり、足の裏についた除草剤を舐めたりすることで死に至る危険性があります。




ノミ、マダニ、フィラリアの予防法と対策
一年中吸血の機会を狙っている「マダニ」
〇 マダニが潜むのは草むらの中
公園や山の中、河川敷、あぜ道などの草むらに潜み、他の動物が通るのを待ち構えています。動物が通過する時の振動や体熱、二酸化炭素などを感知し、動物が葉に触れた瞬間に乗り移ります。

公園

河川敷

山の中

あぜ道
「マダニ」が引き起こす犬や人への感染症
〇 犬に特に危険な感染症「犬バベシア症」に注意
マダニは犬にも人にもさまざまな感染症を媒介し、特効薬がない為場合によっては死に至ることもあります。
但し、犬と同じ病原体が人に感染することはありませんが、馬やネズミのバベシアに感染する可能性はあります。


散歩の後にはブラッシングをしてマダニやノミを
チェックし寄生されないよう心掛けましょう

蚊の生態を知って、蚊を「寄せ付けない」

“空飛ぶ注射器”蚊が色々な病気を運ぶ
〇 蚊の媒介するフィラリア症は大変危険な感染症
蚊に刺されることで犬の体内に入ったフィラリア(犬糸状虫)は、
感染幼虫から6ヵ月を経て成虫となり、犬の心臓や肺動脈に寄生し、血液循環や内臓機能に重篤な症状を引き起こす。
人にフィラリアの幼虫が感染するケースもあり十分注意が必要である。
〇 草むらで待ち伏せするヒトスジシマカ
デング熱を媒介する蚊でやぶ蚊の代表種。地面から30~40㎝の草むらにいて、あまり移動せず待ち伏せる。
“犬のフィラリア症は、完全に予防できる
フィラリアの予防薬は、犬の筋肉や脂肪組織中の幼虫を駆除します。
犬の体内に入っても、1ヵ月以内であれば薬で幼虫を確実に駆除できるので、
1ヵ月に1回飲ませればよい。
但し、投薬期間の途中で1ヵ月分を忘れてしまったり、最終時期の投薬をせずに翌春まで放置したりすると、感染した幼虫が1カ月以上体内で成長を続けるので、薬での駆除は難しくなるので注意しなければならない。
フィラリアの感染期間と投薬のタイミング
犬を飼い始めたら、かかりつけの動物病院に相談し、
血液検査の時期、投薬開始時期と最終投薬の時期について、アドバイスをもらい、きちんと予防対策をとる。
